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鍵をIoT化するメリットとは?

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2020.4.14

鍵をIoT化すると、どんなメリットがあるのか?

IoT、スマートシティ、スマートホーム、スマートロックといった用語を耳にするようになって久しい今日、すでに生活に定着したサービスも少なくありません。その中でも今後、注目が高まっていくであろうスマートロックについて、私たちの生活にどんな影響があるのか、そのメリットを考えてみます。

そもそも鍵のIoT(アイオーティー)って何?

IoT(アイオーティー)とは?

IoT(アイオーティー)とは「Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)」の頭文字をとった略語で、“モノのインターネット”といわれます。家電や設備といったモノがインターネット経由でそれぞれ独自に通信し、さまざまな情報を共有することです。
1960年代に始まったインターネットも、今や5Gと呼ばれる「超高速」「超大容量」「超大量接続」「超低遅延」の時代に入り、いよいよIoTも本格化してきました。

スマートホームとスマートロックの違い

スマートホームとは、IoTを住宅に取り入れた次世代型の住まいです。インターネットを利用し、スマートフォンやタブレットといったデジタルデバイスで、家の外に居ながら家電を操作できたり、スマートフォンのアプリで電気などエネルギーの使用量や設備の状態を把握できたり、住宅メーカーのみならず、電力会社、携帯事業者、家電メーカー、賃貸住宅管理会社など幅広い業種が多彩なアイディアを発展させた多種多様なサービスが提供されています。
その中のひとつに、錠前システムに関するIoTであるスマートロックがあり、住まいの鍵・錠前システムをインターネットにつないだユニークなサービスが展開されています。

鍵のIoT化によるメリット1「鍵の可能性が広がる」

鍵のIoT化によるメリット1「鍵の可能性が広がる」

一般的にスマートロックは、スマートフォンやタブレットを使いインターネット環境と住まいのドアの錠前とをつなぎ、在宅時でなくとも、外部からの施錠の確認や、施解錠ができる機能やその錠前システムのことをいいます。

スマートロックの利点

スマートロックは、ユーザーや管理者のターゲットとする利用シーンに合わせた機能が多くあります。たとえば以下のようなことが挙げられます。
・鍵を閉め忘れて出かけてしまったときにスマートフォンなどに通知される
・遠隔で施錠や解錠ができたり、現在の状況が確認できる
・期間を区切ることで来訪者のスマートフォンを合鍵として利用できる
つまりスマートロックは、スマートフォンにアプリやソフトをインストールして、専用の装置を使用することで、それらが鍵(キー)の代わりをするようになるのです。

もちろんアプリやソフトだけでは実現しません。物理的な錠前は必要不可欠で、錠前に対応する機器または、機器が対応している錠前が適切にあって初めて機能します。そのため、ドアの錠前の交換が必要になる場合があります。たとえば、ドアの室内側にあるサムターンに装置を被せるタイプがありますが、この場合は、取り付けた装置がドアのキーのつまみを回すことで、鍵の施解錠を行います。つまりは、人が行う鍵の開け閉めといった一連の動作を、取り付けられた装置が代わりに行ってくれるというのがイメージとして近いでしょう。

スマートロックの有効性は?

実は、スマートロックがその有効性を発揮するのは、遠隔操作することではなく、“鍵の閉め忘れに対する心配を解消できる”こと。心配になったらすぐ施錠されているかの確認ができる。閉め忘れた際には外部から施錠ができるなどがスマートロックのメリットとして挙げられます。

一定時間を過ぎると自動で施錠するオートロック機能や、両手に荷物を持っている時や雨の日など、ドアのそばに立つだけで解錠してくれるハンズフリー機能など、スマートロックの便利機能は少なくありません。
 

鍵のIoT化によるメリット2「不動産会社様だからこそ感じるメリット」

鍵のIoT化によるメリット2「不動産会社様だからこそ感じるメリット」

外部から操作ができるようなスマートロックは、不動産会社様や管理会社様が特にメリットを感じやすいとされるものがあることが多く、製品やサービスの中には、まさにこれに注目して設計されているケースもあります。

鍵の受け渡しや内見時に活用

これまで鍵の受け渡しに入居者様にお店まで来ていただいたり、出向いていたものを、相手のスマートフォンに「合鍵を送る」ことで遠隔での対応が可能になるといった便利な機能があることも。入居者様のスマートフォンに専用アプリをダウンロードしてもらい、スマートロックを開ける権限を発行。内見のためなど、短期間・一定回数など一時的な「合鍵」発行する機能もあります。

鍵の紛失した際の対応にも

鍵のトラブルで上位にランクされる「鍵の紛失」にもスマートロックは有効とされる場合もあります。鍵の代わりをするスマートフォンを落としたり、無くしたりするケースは、小さな鍵自体よりは少ないはずですし、万一、落としたり紛失した場合でも、発行されたキーやパスワードを変更することで対処できるなどの柔軟な対応ができるところもポイントです。

鍵まわりでのIoT、スマートホーム、スマートロックはまだ始まったばかり。今後もさまざまな機能や新商品が登場するのは自明ですし、その可能性は大きく広がっていくことでしょう。
 
※「錠」と「鍵」の表記について
錠前(錠・ロック・lock)は、扉などに取り付けて締める金属、機械的または電子的な部品をいいます。鍵(かぎ・キー・key)は、錠前を施錠・解錠する(操作する)ための器具をいいます。ここでは便宜上、日常的な会話に合わせて、鍵と錠前をまとめて「鍵(かぎ)」と記載している場合があります。